*登場人物*
・萬里→主婦でお役目持ち、霊現象に慣れてきたとは言え、やっぱり初めての現象にはビビります。結構ボヤキが多いです。
最近の萬里は
まあまあ実力は
上がっていると
判断してもよかろう
結界も張り方分かったし
御守りに霊を
閉じ込めることもできる
ただ自分がやったことの
把握がいまいちできないだけ
ある日の朝、
娘を送り届け
駐車場に停めた車の中で
経文を読み御守りへ収集
すでに日課になっている
目を閉じて心の中で
霊達に話しかけようとした
『えっ?!』
目をつぶると
今現実目の前の景色と被り
映像が浮かぶ
見るからに不健康そうな
大勢の人たちが
運転席に座る萬里の車の周りを
びっしりと囲んでいる
『え!え?!
今何が起こっている?!』
動揺していると
車が揺れ始めた
地震なのか風に煽られてるのか
いずれにせよ不自然すぎる
萬里の眼には
この人たちが一斉に
車にのしかかって故意に
揺らしているように視える
『こわい~、
おまえらヤメロ!!!
やめんかコラ!!!』
萬里の心は
怖い→ムカつくに変化
特に訴えも分からないし
半ば強引に御守りの中へ
引っ張り込んだ
意外にも心臓がバクバク
ドキドキしている
血圧上がったかも・・・
早くこの結界からでて
H氏に報告しておこう
視える事には慣れたけど
直接体に感じるような動きや振動、
体感できてしまう
行為はホント止めて欲しい
気を取り直して
『抱える苦しみや悲しみを
全て無にし
楽しく健康に過ごした日々だけを
思い出して下さい
もう肉体はここにありません
今感じている痛みも苦しみも
全て想像でしかないのです
全ての負の念を無にして
心穏やかに天に帰りましょう、
このお守りの中に入りなさい。』
車を囲んでいた霊達は
居なくなった
やはり、
助けを求めてきてた
ってのは間違いないい
何層にも重なって
とんでもない数の霊が居る
それぞれ死んだ時の
状況も事情も違うだろうが
抱える思いに大差はないだろう
ここまで長編になると
何を話して何を話してないか
分からなくなってきた(笑)
一度話したことが
あったかもしれない
昔『ゴースト』という
映画がありまして、
その話の中で
亡くなった恋人が
生きている彼女に
自分の存在を知らせようと
インチキ霊能者の
女性(ウーピー・ゴールドバーグ)を
通訳にさせてみたり
練習の成果でドアの扉に
コインを這わせてみたり
駅のホームで先輩霊と
空き缶を蹴る練習したり
霊媒としてウーピーの身体を使ったり
自分を死に至らしめた相手に
同じ思いさせたり
たしかそんな物語
実際は、
死んだ人がそこ数日で
物体を動かす
ということはできない
死んで日が浅い霊が
なにか物理的現象を
起こすとすれば
せいぜい
電波障害程度だ
それも四十九日は
確実に経っていないと無理
車を揺らす事が
出来るということは
長い年月天に帰ることが
できなかった者たちだ
それは数百年前の死人達
我が家では
盛り塩を踏みつけられたり、
夜中に洗濯機のフタを
開けられ洗濯タイマーが
脱水途中で止まってたり、
窓を勝手に開けられたり
足音なんかは音だけだから
まだ可愛いもんだ
物理的に動かされるって
結構腹立つし迷惑なんよね
( ;´Д`)
なんとか
存在アピールしたい気持ちは
分からんでもないが・・・
一番イタイのはやっぱ
家電壊すのやめて欲しい
( ;´Д`)