ハンプティダンプティ玉です。
私が尊敬する京セラの創業者・稲盛和夫さんは、優秀な経営幹部を育てるならまずは「うどん屋の屋台」を引かせてみるのが一番だ、と言ったそうです。
実行したかどうかはわかりませんが、5万円の元手を渡し、「しばらく会社に来なくていいから、うどん屋の屋台をして儲けを出してみろ」と。
実行するには、まず、屋台やどんぶりなどの設備投資をし、うどんの材料となる小麦粉、ダシ、具材などを、どこからいくらで購入するかを考えないといけません。
そして、原材料をトータルいくらにして、売価をいくらにすれば利益が出るのかを考え、コスト感覚を磨いていく必要があります。
お客さんにどんなうどんを提供すれば喜ばれるのか?
安い値段でできるだけ美味しいうどんをお客さんに提供したほうが良いのか?
はたまた高価な食材を使って、売価も高くし、他の屋台にはないうどんをウリに売っていくのか?
どの時間に、どのように回ればお客さんが最も集まるのか?
一度来たお客さんにリピーターになってもらうにはどうすればいいのか?
客単価を上げるにはどんな工夫をすれば良いのか?
もしかしたら、安い材料を使って、ギリギリまで高く売るようなゲスい商売をする人もいるでしょうね…
とにかく、ただ売るだけではなく、マーケティングのことも考えなければいけないということです。
うどん屋の屋台には、経営に必要な全ての要素が含まれています。
うどん屋で商売ができる人なら事業全体を大局的に見ることができます。
だから、会社の幹部も任せられるという訳です。
稲盛さん曰く、
“ビジネスの本質は規模によって変わるものではない”
組織の大小に関わらず、言われたことしかできない人と、いつも経営のことを考えて動ける人の差は大きいと言えます。