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【第五の人生】5の章:双極性障害である事を認めても、毎日何かと葛藤をしている

【第五の人生】
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〜萬里は祈祷師シリーズはノンフィクションですが、第五の人生7年以上前の話から始まっています〜

*登場人物*

  • 萬里→祈祷師ですが、生活のためにバイトに行ってます。ついに、鬱と診断受けて心療内科へ通院中。ストレスを排除したくて、離婚を決意し子供を連れて家出しました。

 

さ、どんな状況でも仕事は行かねば。

 

頭には霧がかかって、これまで通りに人を励ますことも、きっと大丈夫って勇気づけることもできないくらい後ろ向きな思考。

 

なのに、霊的なことは少しもお休みにならない。

むしろ低調な状態だからこそ、霊達との波長もイイ具合に同調するのかもしれない。

こんな時に強烈なヤツ(悪霊)に来られでもしたら、確実に命持ってかれるわ。

 

現実の世界だけでも負担は大きいのに、あの世の人達の死に関わる苦しみも、痛みも、供養を求めて訪問されることも、全部これまで通りに押し寄せてくる。

いっそ、これも病気で、幻覚や幻聴だったらよかったのに・・・。

 

多分、何もせずにジッとこもってても、これは変わらなかったのだろう。

 

周囲には、あまり病気の自分を知られないように努力していた。

たぶん、少し話したくらいでは誰も気付かないだろう。

もちろん、今働いてるお店の社長のマッチョくんなんか全く気付いてない。

気付くどころか、萬里に対して何かしらの相談や愚痴を吐くことは、これまで通り全てO Kだと思っている。

 

まぁ、なんとか誤魔化しきれているってことやね。

 

「ウチの店には、こういう人(霊能者)が居るから、話す時間とってもらおうか?」

「私の友達の霊能者を紹介しようか?」

「萬里の生活が大変だから、イベントや相談する人紹介するね!」

 

あたかも萬里の生活ためのように言葉は紡いでいるけど、実際はその行動に見合った報酬は得ていない。

 

ま、この頃は全てにおいて「お気持ちで」いただきますって形だったから、それがいくらであろうとありがたく思っていたけど、萬里の現状(体調)を知りながらも、

車で1〜2時間かかる会場に、一日中詰めているようなイベントや、

呼び出されていったのに食事代や駐車場代など経費がかかる案件、

一人紹介されるのかと思って行ったら、4〜5人待機してたり、

何も言う前から勝手に『3000円』でいいよ!って、萬里の値段決められてたり、

萬里の意思や体調、都合はほとんど無視・・・。

 

外へ行けばその土地の因縁や、人に会えばその人達が抱えているマイナスなものも一挙に請け負うので、体力的にも精神的にも、金銭的にもほとんどがマイナス。

 

頭が働いてなかったのもあるし、性格的にも疑いを持たず「ま、いっか」って思っちゃうもんだから、この頃の萬里は友達だと思っている人たちから、あらゆるところで都合よく使われていた気がする。

 

時々、気が狂うほどにしんどかった。

でもこんなときだからこそ、先々まで付き合いをするべき人間かどうか?の判断が確定的に分かりやすかったかもしれない。

本当に萬里のことを思ってくれてるのか?萬里のことを思ってるふりをして、自分の利益を考えているのか?損得勘定なしに、人のために動ける人なのか?心から信頼して良い人間なのか?

病気をすることは、実は普段気付けなかったことを、気付かせてくれたりもする。

 

これで現実だけを生きる人間なら、本当に良かったのだけど、そうじゃないから、どうしても理解者を求めてしまう。

まったく同じことをやってる人間でない限り、本当の意味でお互いを理解することって難しいもんだよな・・・。って、こんな時だからこそ絶望的に確信する。

 

それでも萬里は、亡くなった人を理解するために、死に際を体感(体験)したり、同じ感情を抱えたり、痛みや苦しさや、辛さを本人と同じように分けあったりしないといけない。

 

なんだろ、年月経ってある程度慣れたと思っていたけど、理不尽とかやるせないとか、なんだか不公平とか、貧乏くじでも引いたかのような気持ちになる。

 

世間にはこういう不思議な力を欲しがる人もいるのにね。

都合良く人を驚かせる程度に身辺のことを当てることができて、信じ込ませ、もっともらしいアドバイスでもできる程度の、自分に負担のない能力だけなら、難なく金儲けもできたかもしれないのに。

 

こんな下世話なこと考えてしまってるのも、後ろの先代さんは承知だと思うけど、今は萬里を諫めることも、叱責も何も言葉は聞こえない。

 

ということは、この葛藤や不満、状況もこの先必要な何かしらの学びに繋がっていることなのかもしれない。

 

薬がしっくりこないまま、毎日を過ごしてるから、副作用があらゆる形で出てくる。この副作用で、下手すると事故に遭うかもってくらいのこともある。

車の運転はできるだけ控えたほうがいいみたいだけど、萬里の仕事場は隣市で、混む時間だと1時間弱かかるから、気にしてられない。

 

そんなだから時々、運転中に意識が落ちてたりして、気が付いたら数百メートルほど先に進んでたりすることもあった。

ハッとしたときには、縁石スレスレだったり、他の車とギリギリ接触しそうだったり。

こんなことが度々あるのに、事故らなかったのは『瀧琥』や『珞さん』という見えない護衛が居てくれたからかもしれない。

 

双極性障害と診断でて、薬を変えて、頭の霧が少し晴れたから回復してるような気になっていたけど、やっぱりそう甘くはない。

 

どの薬の影響かは分からないけど、チック症が出たりもした。

専門的には「不随意運動」と言うらしい。

何も意識していないのに、不意に頭がカクンと小刻みに左を向く。

これって予兆もなしに突然起こるし、自分の意識で動かさないようにしようと頑張っても動くから、これ自体がストレスにもなった。

 

人に見られて気付かれないだろうか?って、気にするのもストレス。

 

治療をしているはずなのに、ストレスに感じる症状や危険な状態が増えていること自体が不安を増強する。

 

そう病院で打ち明けると、その症状を抑える薬をさらに追加される。

そう、これが心療内科の治療法。

気が付けば、大量の薬を飲んでいる状態になっている。

 

でも飲まなければ、抑えられない・・・この意識が薬の依存症でもあるのよね。

 

うんうん、精神病患者の陥るサイクルがよく理解できる。

そんな中でも治療を頑張ろうと思えるのは、先生の根本的考え方が「患者寄り」だから。

頭働かなくても、その人柄が判断できる力がまだ残っててよかった。

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